長い冬の時代 4
ニクソン大統領はドル防衛策を打ち出し、10%の輸入課徴金を発表し、さらに73年2月には変動相場制へと移行させました。
そんな環境下にあったので、マグロ缶詰に対するアメリカ側の措置は、「形を変えた輸入制限」と考えざるをえませんでした。
・・・いずれにしても、マグロ缶詰の返品が相つぎ業界の大恐慌に見舞われたのです。
これらの事件に先立つ69年11にはチクロ(人工甘味料)の全面使用禁止事件があり、チクロを使用したフルーツ缶詰や魚類の味つけ缶詰の大量廃棄問題が発生。
その痛手がまだ尾を引いていました。
チクロはJASで使用が認められていましたが、アメリカにおける動物試験の結果発癌性が認められる、と発表されてから、日本の厚生省が突然使用を禁止しました。
70年9月での猶予期間が設けられましたが、10月に在庫されていたものは、すべて廃棄処分になりました。
このとき、メーカー、問屋、小売店は、おのおのの在庫品の損失をいかに分担するかをめぐって、もめにもめていました。
のちにチクロの発癌性問題はえん罪だったと発表されましたが、ひき続き使用禁止の状態にあります。
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