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2010年05月 アーカイブ

酵母の発酵の仕組み

熱麦汁は冷却機で5℃程度まで冷やされて、酵母を加えて発酵タンクに入れられます。

タンク内は発酵熱により麦汁の温度は上昇しますが、ビールの種類によって各々の最高温度が保たれるのです。

この期間に酵母の働きで、麦汁の糖分はアルコールと炭酸ガスに分解され、「若ビール」ができあがります。

ビール・スタイルの分類を製造方法から歴史の古い順に、自然発酵ビール(純粋培養の酵母は使わず野生の酵母を使用。

ベルギーのランビックビール)、上面発酵ビール、下面発酵ビールの3種類に分けられます。

上面、下面という名称はこの発酵中の酵母の動きからいわれます。

発酵の仕組みが理解されるまでビールの発酵は、常温(15℃~20℃程度)でそれぞれ好き勝手な方法で行われていました。

この温度では、発酵が終了すると酵母は槽の上面に長い間浮いて層をつくるので上面発酵酵母と呼ばれ、ナチュラルでフルーティな香りをビールに与えてくれます。

上面発酵用の酵母でつくられるビールは古典的な醸造法によるビール、たとえばエール、スタウト、ポーター、アルトビール、ケルシュ、小麦ビールがあげられ、常温で飲むと芳香が非常に強いです。

また普通8日要する発酵がたった3、4日で行われるのです。

伝統的な上面発酵では酵母は槽からすくいとられて、発酵した若ビールは樽かタンク内へ移されます。

次にこのビールは常温で(たいていは地下室)2、3日から1ヶ月、あるいはごくまれにそれ以上の間熟成されます。

酵母の発酵の仕組み その2

上面発酵ビールの中にはもっと低温で熟成させるものもありますが、長期の低温熟成は必要ではありません。

その時間は醸造人の好みで決められますが、たとえばもっと果実香をつけたければこの時間を延ばしてビールをより安定させたり冷却したりします。

またこの熟成期間中、アロマ香を強くつけるためにホップを添加することもあります。

これをドライホッピングといいます。

醸造人はたいがいドライホッピングはアロマ香をつけるためだけで苦味づけにはならないと考えているようですが、これはまだ議論の余地がありますね。

ベルギーや南ドイツでは新鮮な酵母を加えて瓶詰めする醸造所もあるようです。

イギリスでは古くから糖を添加して樽内で二次発酵を行わせています。

上面発酵がかかえている難点は初期の頃から、酵母が大気中で野生酵母と簡単に繁殖してしまうことでした。

このため夏場のビールづくりは不可能だったのです。

こんなことからドイツのバイエルンの職人たちは槽の底に沈んでいる酵母でビールをつくろうと試みました。

また彼らは夏場、ビールをアルピンケイブ(ほら穴)に貯蔵するとビールの安定性がすこぶるよいことも知っていたのです。

このため、低温での長期発酵が行われるようになり、ほとんど凍るような温度下で数ヶ月間熟成することになったのです。

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