酵母の発酵の仕組み
熱麦汁は冷却機で5℃程度まで冷やされて、酵母を加えて発酵タンクに入れられます。
タンク内は発酵熱により麦汁の温度は上昇しますが、ビールの種類によって各々の最高温度が保たれるのです。
この期間に酵母の働きで、麦汁の糖分はアルコールと炭酸ガスに分解され、「若ビール」ができあがります。
ビール・スタイルの分類を製造方法から歴史の古い順に、自然発酵ビール(純粋培養の酵母は使わず野生の酵母を使用。
ベルギーのランビックビール)、上面発酵ビール、下面発酵ビールの3種類に分けられます。
上面、下面という名称はこの発酵中の酵母の動きからいわれます。
発酵の仕組みが理解されるまでビールの発酵は、常温(15℃~20℃程度)でそれぞれ好き勝手な方法で行われていました。
この温度では、発酵が終了すると酵母は槽の上面に長い間浮いて層をつくるので上面発酵酵母と呼ばれ、ナチュラルでフルーティな香りをビールに与えてくれます。
上面発酵用の酵母でつくられるビールは古典的な醸造法によるビール、たとえばエール、スタウト、ポーター、アルトビール、ケルシュ、小麦ビールがあげられ、常温で飲むと芳香が非常に強いです。
また普通8日要する発酵がたった3、4日で行われるのです。
伝統的な上面発酵では酵母は槽からすくいとられて、発酵した若ビールは樽かタンク内へ移されます。
次にこのビールは常温で(たいていは地下室)2、3日から1ヶ月、あるいはごくまれにそれ以上の間熟成されます。